Lush Prize 2016の受賞者

Lush Prize 2016の受賞者を発表します。
 
世界中からの以下の個人/組織が専門の審査員団によって選択され、総額で33万ポンドが授与されました。

 
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Public Awareness(世論喚起)、Lobbying(ロビー活動)、Science(サイエンス)、Training(トレーニング)およびYoung Researcher(若手研究者)の5部門の各々で5万ポンドが授与されます。

各部門では通常1つまたは2つのプロジェクトに賞を授与します。若手研究者部門は、3地域の各々で最大5名の科学者に資金を提供します。

 
今年は、動物を使用しない科学研究の受け入れが進んでいない世界各地でより多くの若手研究者を支援するため、3つの若手研究者賞を設定しました。各賞は、最大5名の選出された科学者が非動物実験でキャリアを築くために1万ポンドを提供します。

  • Young Researcher Asia(若手研究者 – アジア)
  • Young Researcher Americas(若手研究者 – アメリカ大陸)
  • Young Researcher Rest of the World(若手研究者 – 世界の他地域)

 

11ヵ国からの20プロジェクトが受賞しました。もう1つのプロジェクトが審査員から表彰されました。中国、韓国および中東のプロジェクトが初めて受賞したことを喜んでお伝えします。

 
 

LOBBYING PRIZE

動物実験代替法の利用を促進する政策介入
 

1R Institute of Promotion and Research for the Replacement of Animal Experimentation
ブラジル
http://www.Instituto1R.org
£40,000

2015年11月において、Brazilian Network for Humane Education(人道的教育のためのブラジルネットワーク)に支援された1R Instituteは、National Council for Control of Animal Experimentation(CONCEA:ブラジル動物実験規制審議会)およびMinistry of Science, Technology and Innovation(MCTI:化学技術省)に対して、良心的拒否を認めるよう要請しました。

CONCEAは、動物実験を行う機関が良心的拒否者のために代替的評価方法を提供する法的責任を負うこと、また、動物使用や生徒への支援に関する内容についてオンブズマン事務所を設立することを命じました。

 

People for Animals
インド
http://peopleforanimalsindia.org
£10,000

People for Animalsは、インドの医療業界における動物使用を30%削減した規制機関(CPCSEA)の設立に貢献しました。

我々は、重複する実験を防ぐためのOECDガイドラインを実施するように薬物化粧品法を補正する活動を行い、毎年学校で解剖に使われる900万頭の動物の殺戮を阻止しました。

 
 
 

Public Awareness Prize

動物実験が実施されている背景や実情を社会に知らせ、世論を喚起する
 

Vshine Animal Protection Association
中国
http://www.vshine.org
£50,000

Vshineでは、中国のおいて(Humane Society Internationalの支援により)化粧品のための動物実験を阻止するために、Be Cruelty Free(動物に苦痛を与えない)キャンペーンを行いました。

わずか1年のうちに、我々は160の大学、30の省レベルの行政地域を訪問し、30万人近くの大学生に接しました。

 

表彰

ALTEX – Alternatives to Animal Experimentation
スイス
http://altex-edition.org
世論喚起に関する活動で表彰されました。

 
 
 

Science Prize

21世紀の毒物学
 

Dr. Daniele ZinkおよびDr. Lit-Hsin Loo、Institute of Bioengineering and NanotechnologyおよびThe Bioinformatics Institute of the Agency for Science, Technology and Research (A*STAR)
シンガポール
http://www.ibn.a-star.edu.sg/
£10,000

化学物質が人間の腎臓に及ぼす毒性作用を正確に予測できる、動物を使用しない方法を開発しました。この方法は特に、体内から化学物質を排出するのに重要な腎近位尿細管細胞に対する毒性を予測します。

このシンガポール研究チームの目標は、食品、化粧品、化学品、薬品業界の企業が自社製品の安全性を正確に予測するための、動物を使用しない代替法を提供することです。

 

Prof Marcel Leist、University of Konstanz / CAAT-Europe
ドイツ
https://www.uni-konstanz.de/en/university/
£40,000

彼のグループは、ヒト細胞の使用に基づく毒性試験の開発に焦点を当てています。これらすべての試験がいずれ確立されると、生体外試験バッテリーに基づいて危険が予測されることとなります。

彼らの研究プロジェクトは多能性幹細胞から稀な細胞型を生成して、そのような細胞標本の質を保証し、細胞を単独であるいは他の細胞型と組み合わせて使用して、環境化学物質および薬品の危険試験に適した試験システムを確立することを目標とします。

 
 
 

Training Prize

動物を使わない代替法における研究者たちへのトレーニング
 

Kirkstall
イギリス
http://kirkstall.org/
£25,000

Kirkstallの訓練プログラムは600名以上の科学者に提供され、あらゆる先進細胞培養技術の理論および実践を紹介しています。ワークショップは専門家チームにより、講義、実演、実践的な実地体験を組み合わせて提供されており、ヨーロッパおよびアメリカ中の研究所で開催されてきました。

Kirkstallはこの活動を支援するにあたって、会議実演の包括的なプログラム、業界企業訪問やワークショップ、学術会議、Advances in Cell & Tissue Conference年次イベントを実施しています。

 

Iranian Anti-Vivisection Association
イラン
http://www.noanimaltesting.ir
£25,000

 
 
 

Young Researcher Americas(若手研究者 – アメリカ大陸)

 

Kambez Hajipouran Benam、 Harvard University
アメリカ
£10,000

 

Daria Filonov、 Creative Scientist Inc.
アメリカ
£10,000

 

Yu Shrike Zhang、 Brigham and Women’s Hospital
アメリカ
£10,000

 

Nicole Kleinstreuer、 National Institute of Environmental Health Sciences
アメリカ
£10,000

 

Kimberly Norman、 Institute for In Vitro Sciences
アメリカ
£10,000

 
 
 

Young Researcher Asia(若手研究者 – アジア)

 

Mijoo Kim、Yonsei University – 韓国
£10,000

 
 
Kumiko Tatsumi、Osaka City University – 日本
£10,000

 
 
Yu Chen、The Center for Alternatives Research & Evaluation – 中国
£10,000

私はGuangdong Pharmaceutical Universityで学士および修士を取得し、その間、Dr. Cheng ShujunからIQTCで代替法について学びました。私は衛生毒理学を専攻しています。私は幸運なことに、現在優秀な中国の生体外研究所の1つであるChinese Center for Alternatives Research and Evaluationのチームに参加できました。

 
 
 
 

Young Researcher Rest of the World(若手研究者 – 世界の他地域)

 

Giorgia Pallocca、University of Konstanz
ドイツ
£10,000

私のプロジェクトは特に、神経冠に及ぼす環境汚染物質および臨床薬の毒性作用を予測することを目的とします。これらの細胞は、ヒトの発育中に重要な多能性遊走細胞群であり、胎児の中で移動して、知覚神経からメラノサイトまで様々な細胞型を形成する必要があります。

 

Pranjul Shah、University of Luxembourg
ルクセンブルク
£10,000

現在、ヒトマイクロバイオームが糖尿病、肥満、がん等の多くの病気において重要な役割を果たすと考えられています。

現在の動物モデルはヒト宿主とマイクロバイオームの相互作用を包括的に模倣できないため、このような極めて失敗率が高い現行の動物ベースの研究に替わることができる、代表的な生体外モデルが早急に必要です。

我々は、細菌が居住し、腸、肺、皮膚のようなヒトの体と相互作用する、ヒトの体の界面を再現できるクレジットカードサイズのシステムを考案しました。

 

Eleftheria Pervolaraki、University of Leeds
イギリス
£10,000

私のプロジェクトは、ヒトのボランティア、彼らのデータセットおよびコンピューターモデルを使用して、ヒトの心臓発育を理解することに集中しています。私は、いかに赤ん坊が子宮内で不整脈を発症し、いかにその欠陥が突然死に至り得るのかについて答えを求めています。

私の著作物を通じ、動物代替が私の研究所内だけでなく、国内的、国際的なレベルでも達成されるようにしていきます。私の研究は既に国際的に注目を浴びており、外部での活動を通じて、動物を使用しない研究の利点を奨励し続けます。

 

Katherine Chapman、 Swansea University
イギリス
£10,000

 

Antje Appelt-Menzel、University Hospital Würzburg
ドイツ
£10,000

私のPhDプロジェクトにおいて、私はヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)から健康な血液脳関門(BBB)の改良型ヒト生体外モデルを開発することができました。

hiPSC技術を使用することで、患者および組織に特有の生体外疾病モデルを開発することができ、より効果的で個人的な療法や新薬を生み出すことができます。